《2023年度版》予備校メック流
医学生のためのオススメ勉強法はコレだ!
「第7回:OSCEってどんな試験?対策は?」
2023.07.10
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こんにちは!L.Iくまです。
夏到来ですね🌞🌻みなさん暑さに負けず元気に勉強、部活、アルバイトなどされていらっしゃいますでしょうか。くまはすでに連日の暑さに負けて少し痩せた気がします💦
若い皆さんも気をつけて夏をのり切ってくださいね。
さて、今月の「勉強法」コラム第7回、先月の第4、5回に続いて3、4年生の皆さん必読の内容になっております!
6月の「勉強法」コラム第4回で、2つの「共用試験」があることと、CBTの概要をご紹介しました。
第5回ではCBT対策についてご説明しました。
今回は、共用試験2つ目の試験、実技試験として態度・診察技能を問われる「OSCE」について説明します!
「臨床実習」に参加するには、どちらの試験(CBT、OSCE)にも合格する必要がありますので、今回のコラムもぜひご活用くださいね!
第7回:OSCEってどんな試験?対策ってあるの?
OSCE
Objective Structured Clinical Examination=客観的臨床能力試験
診療を行う上では、特に患者とのコミュニケーションが重要となるため、コミュニケーション能力だけでなく、臨床実習を行う前に患者の症状や受け答えに対しての対応力など、一定のスキルを身につけておくことが求められる試験となります。
OSCEでは、模擬患者と接する、マネキンを相手に処置を施す、など実践に即した試験項目によって、以下の能力について採点されます。
・患者への接し方、患者とのコミュニケーション能力
・診察・診断・診療に関する基本的能力
■試験の内容
OSCEは医療面接を含めた6つの実技試験で構成されています。
必須課題
①「医療面接」
②「頭頸部診察」
③「腹部診察」
④「神経診察」
両方またはどちらかを実施 ※大学の判断による
⑤ 胸部診察・バイタル測定
⑥ 基本的臨床主義・救急
課題数は、必須項目が4課題。
あと大学の判断によって、「胸部診察 or バイタルサインの測定」、「基本的臨床手技 or 救急」の片方、または両方を加えることになります。よって、計6課題が実施されます。
■実施時期
大学のカリキュラムによって実施時期は異なりますが、臨床実習開始直前である4年生の8月~翌年2月に行う大学がほとんどです。
■試験環境
大学内に「ステーション」と呼ばれる部屋が複数設置されます。このステーションを受験生が順番にまわって受験します。
各ステーションでは、大学内部と他大学の教員が一定の基準のもと、受験生が行った診察・手技や態度などを採点します。
なお、医療面接や診察はSP(Standardized Patient)と呼ばれる模擬患者に対して行います。
ステーションには診察に必要な器具(打腱器、舌圧子、ペンライトなど)や、ゴミ箱が用意されています。
■試験の流れ
OSCEは以下①~④の流れで進むケースが多く、すべてのステーションでこれらを行っています。
① ステーションに入室後、受験番号と氏名を名乗る
② 準備時間(2分間)の間に、手指の消毒・課題シート※の確認などを行う
③ 合図がでたら開始
④ 終了後、退室して次のステーションに進む
※「課題シート」には患者の症状や診療の指示が記載されています。
課題の指示に従って、制限時間(5~10分)以内に診察を行います。
各課題の間には2分間の準備時間が設けられています。その間に「課題シート」の内容を確認して、内容や順番、何が必要になるのかを想定しておきましょう。
試験の3週間~1カ月前に対策を開始する学生様が多いかと思います。
試験に備えてしっかり準備しましょう!
まずは、OSCEを無事に合格された先輩の体験談&アドバイスからご覧ください。
診察する際に、うろ覚えの課題がでてきても、止まらずに最後までやりきることを優先させて乗り切れたこともあります。
場合によっては、わかる課題から先に臨んでもOKですので、焦らずに課題に取り組もう
胸部診察でちょっと不安な箇所や、診察部位の細かな位置がわからなかったとしても、試験官に見えるように堂々とやりきることも大事!
バイタル測定で、血圧を測るときに使用する台がなくて焦りました……。
本来は、ベッドに寝かせて心臓と同じ高さにして測らないといけなかったのですが、とっさに手を支えて測れたことで無事に乗り切れました(^-^;
手袋の外側(清潔な部分)を直接触って手を入れないようにしよう!
最初の手を入れるときは要注意!
自分がはめやすい手袋のサイズを事前に把握しておいたほうが良いです!
緊張して慌てて装着すると破れることもあるので、本番では落ち着いて装着するように心掛けよう。
普段難なくできることでも緊張でうまくいかないことがある!
感染性のゴミ箱と非感染性のゴミ箱に捨てるものを区別しておきましょう
最初に本人確認として、模擬患者さんから必ず氏名、生年月日を言ってもらおう
患者さんに質問したことをしっかりとメモを取ることと、患者さんに対して、順番通りにしっかり質問できる、ということが大事!
その際、患者さんが話しているときには、熱心に聴きあいづちを入れて共感することも聞き手としてポイントです。
基本的なことですが、やはり試験を想定して事前に練習することが大切ですね。
上のアドバイスをふまえて、具体的な対策は……?
① 試験内容を把握しよう。
下記サイトでOSCEの詳細な資料が確認できます。課題サンプルなども掲載されますので、要チェックですよ!
医学系OSCE公開資料 | 公益社団法人 医療系大学間共用試験実施評価機構 (cato.or.jp)
② 学校の教材や、OSCEの対策本、共用試験実施機構の動画を見ておこう。
要点を確認して、注意点やミスしやすい点を把握しておきましょう。
③ 友達同士で練習しよう。
友達同士で医師役、患者役を交互にやってみましょう。繰り返し練習することが大切です。また練習の際には指摘やアドバイスもらって、精度を高め合いましょう。
④ 反復練習をしよう。
実際の患者をイメージして、手順を確認しましょう。
医療面接を時間内で終わらせるには素早く診断ができることも必須となります。
1人でもコツコツと何度も反復練習をすることが自信に繋がりますよ!
以上、OSCEの基本情報とその対策についてお届けしました!
特に実技となると試験本番では必要以上に緊張することもあるかと思います。当日自信をもって落ち着いて臨むためには、事前に試験内容を把握して、それに備えて繰り返し練習することが大事!
ぜひこのコラムを参考に対策してみてくださいね!