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コラム

《2024年度版》予備校メック流
医学生のためのオススメ勉強法はコレだ!
「第27回:医師国家試験の公衆衛生対策決定版!」

2024.10.16

医学生の皆さまこんにちは!

医師国家試験対策予備校メック大阪校のラーニングインストラクター(L.I)「L.I Nisshy」です!

10月に入ってもまだ日中は暑い日もありますが、さすがに朝晩は過ごしやすくなりました。
勉強の秋、到来ですね。
6年生の皆さまはいよいよ卒業試験が大詰めを迎える方も多いのでは。
卒試が終われば医師国家試験に向けて本格的に対策をスタートする方がほとんどだと思います。
そこで今回の勉強法コラムでは、卒業試験突破や医師国家試験合格のためには対策が必須な「公衆衛生」の勉強法について、ガッツリとご紹介いたします!

1. データでみる公衆衛生
2. 公衆衛生で扱われる問題
3. 公衆衛生問題の傾向
4. 公衆衛生の対策
国試直前期、公衆衛生対策の極意!とDr.川端のワンポイントアドバイス

第27回:医師国家試験の公衆衛生対策決定版!

1. データでみる公衆衛生

医師国家試験で出題数が最も多い科目……皆さんはご存知でしょうか?
このコラムの流れであればわかりますよね。そう、「公衆衛生」なんです。
どのくらい多いかというと、直近3年の国試では118回:77問、117回:71問、116回:64問 という出題数でした。118回は特に出題数が多かったですね。医師国家試験の出題総数は400問なので、公衆衛生だけで16~19%も占めているという状況となります。
ちなみに、118回の医師国家試験で次に出題数の多い科目は、呼吸器:29問、次に小児科:28問。この数字からも公衆衛生の出題数が多いのは一目瞭然ですよね。
そうなると当然ながら、「公衆衛生」を得点源にしない手はない!となるわけです。

<第118回出題割合>

2.公衆衛生で扱われる問題

公衆衛生は、一般問題(総論分野)で多く出題されます。
118回:34問 / 117回:33問 / 116回:31問
必修問題では、全100問のうち公衆衛生は以下の出題数でした。
118回:26問 / 117回:30問 / 116回:25問

ちなみに、必修問題は計18のガイドラインから構成されていて、公衆衛生は下記ガイドラインからよく出題されています。

<必修ガイドライン>
G1:医師のプロフェッショナリズム(約4%)
G2:社会と医療(約6%)
G3:診療情報と諸証明書(約2%)
G4:医療の質と安全の確保(約4%)
G6:医療面接(約6%)
G 10:臨床判断の基本(約4%)
G15:死と終末期ケア(約2%)
G16:チーム医療(約2%)
G17:生活習慣とリスク(約5%)
G18:一般教養的事項(約2%)
※( )内 ➡ おおよその出題率

以上のデータから、必修問題合格ラインの8割を超えるためにも、公衆衛生の対策は重要だということが改めてわかっていただけるかと思います。

3.公衆衛生問題の傾向

公衆衛生は115回から難化傾向となりました。
詳細については以下メック総評の公衆衛生部分をご確認ください。
※114回以前の総評はこちらよりご確認ください。
https://www.gomec.co.jp/mec/kokushi/back_brief/

118回総評

例年公衆衛生は難しく感じる学生が多く、今回も後期高齢者医療費の財源負担(F27)や、健やか親子21(第2次)の指標でないもの(F5)など、知らなければ対応のしようがない問題も散見されました。しかしながら、例年に比べると解きづらく感じる問題は少なかったように感じました。共同意思決定〈シェアードディシジョンメイキング〉(E13)、アドバンス・ケア・プランニング〈ACP〉(C71)、在宅勤務(C9)、エボラ出血熱(D2)など、新しい概念や新疾患も多く問われていたものの、常識的な発想で解ける内容になっていたことが大きいでしょうか。
疫学については機械的な計算というよりも統計解析手法(F23)などのより詳細な理解を問う難問が出題されていました。計算問題は例年通り検査後確率の算出(C63)が出題されました。近年重視されている人口分野については標準化死亡比の計算(C22)、総人口が減少に転じた時期(F10)などがしっかり出題されました。

117回総評

難化傾向
今回もCブロックで難問が目立ちました。医療保険による在宅医療サービス(C15)、国際生活機能分類〈ICF〉について(C20)、学校保健安全法の規定(C27)などは、自信を持って正解できた受験生はほとんどいなかったのではないでしょうか。接種間隔を27日以上あける必要があるワクチン(C17)など比較的新しい知識を要求する問題も出題されており、知識のアップデートも要求されています。

尤度比の理解を要求
近年の計算問題は公式の丸暗記ではなく理解が求められる問題が多いですが、特にスクリーニングについてはその傾向が顕著でしょう。従来多かった検査前確率、感度、特異度から機械的に四分表を書いて解けるような問題は近年はほぼ出題されていません。今回も貧血診断における尤度比の計算(B47)が出題され、感度・特異度は影もなく、今後も尤度比を使用した計算が当たり前にできるようになっていなければなりません。

116回総評

難化傾向
前回に引き続きCブロックで難問が目立ちました。近年の疾病や疾病リスクについて正しいもの(C21)などの統計の難問、生活保護法について正しいもの(C30)などの知らなければ解答困難な問題など、苦戦した受験生も多かったと思います。

理解を問う計算問題
A群β溶連菌性咽頭炎の事後確率の算出(E47)や、予防因子の曝露レベルに応じたオッズ比の計算(F74)は、陰性尤度比やオッズ比とは何かを理解し、かつ使いこなせることが要求されました。数年前までは、公衆衛生分野の計算問題は理解していなくても公式に当てはめて機械的に解ける問題がみられていましたが、今後はより深い疫学・検査学分野の理解が要求されそうです。

115回総評

難化傾向
特にCブロックで難問が目立ちました。医療費が全額公費負担となるもの(C6)、要介護の原因として4番目に多いもの(C9)、日本の性別の一人当たり食塩消費量の推移(C14)など、しっかり勉強していても対応困難な知識を問う問題が目立ちました。

人口関連の問題は減少
近年、人口問題を重視している傾向の問題が非常に目立っていた公衆衛生ですが、今回は平均寿命を表す数値(F24)があるものの、複雑な計算や生命表の理解を問う問題は減少しました。ただし、世帯構成について(F9)など、統計的知識は変わらず問われました。

4.公衆衛生の対策

①インプット:講座の受講
公衆衛生は他の科目と異なり、単純暗記すべき部分が多い科目で出題範囲も膨大なため、「嫌い」とか「苦手」などと感じている方も多いのではないでしょうか。
そんな公衆衛生対策の第一歩として、まずは講座の受講をおすすめします。
講座を視聴することで、公衆衛生の問題に対する取っ掛かりとなって全体像が把握しやすくなります。

メックオススメ👍
タイパよく学習ができる「MEC公衆衛生講座」。
一見無秩序に見える法律も、必ず目的をもって作られています。
「MEC公衆衛生講座」では「なんのため?」をロジカルに理解し、ただ詰め込むのではなく
全体のイメージ像をつくることで、効率よく・無理なく覚えることができます。
https://study.mecnet.jp/products/detail/4274/demo?id=mecdemo

②アウトプット:過去問演習
まずは講座テキストに掲載されている問題を解きましょう。
章(単)ごとに問題を解いて、テキストやご自身で作っているノートに戻って確認ながら知識の穴を無くしていきましょう。
テキスト掲載の問題を解き終わったらその他の公衆衛生過去問演習を進めていきましょう。

メックオススメ👍
MEC Net.の過去問演習(ログイン後無料でご利用可能) ↓
https://mecnet.jp/exercises/

国試直前期、公衆衛生対策の極意伝授!

国試直前期(12月~国試まで)になると、苦手分野の対策、手をつけていない科目の対策に注力する方も多いかと思いますが、公衆衛生は暗記科目のため、毎日触れることを心掛けましょう!
自分が1日のうちのどの時間帯で勉強すると暗記しやすいのか”を見極めて、毎日コツコツと決まった問題数や章(単元)を繰り返し解いていくこと大切です。
そして、疫学は必ずおさえておきましょう(日本の人口減について近年出題傾向)。

メック個別指導講師 Dr.川端 の公衆衛生対策ワンポイントアドバイス

公衆衛生対策の参考にしてみてください!

必修で出題される公衆衛生の問題は、過去問で対策可能!

総論で出題される問題は難易度が高い!
➡ 難易度が高くても普段から時事ネタのニュースに関心を持っていればおさえることも可能ですので、チェックしておきましょう!
《チェック項目》
・日本の出生率、人口
・経済協力開発機構(OECD)が公表する各国の貧困率の最新値⇒15.4%
日本の相対的貧困率、米韓にも抜かれ先進国最悪に
・梅毒の流行等
※毎年10/1以降の法令ネタは出していない傾向

Q. 公衆衛生で差をつけるには?

以下①②を参考にしてみてください!

3点問題の「疫学」
計算問題が苦手な方は早めに対策しておきましょう。
計算問題は10パターンほどあり、直近5年以前からも出題されています。過去問10年分の演習が必須となります。

全選択肢を覚えてしまう
過去問の誤答選択肢から問題が出題されることもあります。
正答したから、とそこで完結するのではなく、誤答選択肢が得点源になりうる可能性大です。


医師国家試験合格のためには必須となる公衆衛生対策。
暗記科目をきちんと仕上げるには、“毎日コツコツ”取り組むことが大切です。
でも、「“毎日コツコツ”ってどのようにしたら良いかわからない」という皆さん!
メック流“毎日コツコツ”具体例を以下にご紹介しますので参考にしてみてください。

■「公衆衛生対策は12月からガッツリやりたい!な皆さまは……
過去10年分(118~109回)の問題演習(計683問)に取り組む
➡ 1日約30問、約23日間で終了!このペースなら国試までに2~3周は余裕で回せそう✨

■「年内は他分野の学習を優先、公衆衛生の最終仕上げは1月!な皆さまは……
過去5年分(118~114)回の問題演習(計340問)に取り組む
➡ 1日30問、約11日間で終了!このペースでも国試までに2~3周は回せて、十分間に合いそう✨

<公衆衛生対策まとめ>

① 要点整理となるため講座をしっかり受講しよう!

② 問題演習をしよう! テキストを使用してもOK。回数別であれば過去5年分(118~114回)の問題(計340問)は しっかりと演習して、何周もまわしておきましょう!

③ 難易度の高い問題を対策するより過去問レベルの問題を確実に得点していくことが重要!
しっかり対策して国試本番で得点源となるようにしましょう!

④ 計算問題も毎年必ず数問出題されます!しっかりと対策しておきましょう!

「医師国家試験の公衆衛生対策決定版!」はいかがでしたか? 国試直前期は他の分野の学習に時間を割くことが多くなるかと思いますが、1日の勉強スケジュールの中に毎日必ず「公衆衛生」を対策する時間を少しでも良いので組み込んで、当日までにしっかりと仕上げていきましょう!

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