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コラム

《2024年度版》予備校メック流
医学生のためのオススメ勉強法はコレだ!
「第21回:CBT対策は“知る”ことから!CBT大解剖!」

2024.07.26

医学生の皆さまこんにちは!

予備校メックのラーニングインストラクター(L.I)「L.I Nisshy」です!

2024年夏、それは例年より早くやってきた……(´;ω;`)
7月初めの連日の猛暑からNisshyはすでに夏バテ気味です。医学生の皆さんは若いので、暑さに負けずに勉強、部活、アルバイトなどがんばっていらっしゃるでしょうか。
東医体、西医体ももうすぐですね。練習に励んでいる皆さんは水分補給を忘れずに、熱中症にはくれぐれも気をつけて元気に当日を迎えてください!

さて、今月のコラムは3-4年生向けにCBT対策、OSCE対策の第一歩としていただくべく、「CBT&OSCE大解剖!」と銘打って、共用試験2つ(CBT、OSCE)についてご紹介します。
「臨床実習」に参加するには、CBT、OSCEともに合格する必要がありますので、今月のコラムを参考にして、試験合格を目指してくださいね!

それではまず今回はCBTについて。以下3本立てでご紹介します。
CBTとは?
基本のCBT対策
Dr.川端のCBT対策アドバイス

第21回:CBT対策は“知る”ことから!CBT大解剖!

CBTとは?

CBTは Computer Based Testing の略。名前の通りPCを使用して受験するテストです。臨床実習に必要な知識と問題解決力を問う試験となっています。
各大学で一斉受験を実施していて、一人ひとりにPCが割り当てられ、PC上にて出題される問題に解答していきます。

■実施時期
大学のカリキュラムによって実施時期が異なりますが、臨床実習開始直前である4年生の8~2月に行う大学がほとんどです。

■出題
30,000問以上といわれるプール問題から、受験生一人ひとりにランダムに出題されます。
出題される問題は受験生ごとに異なりますが、難易度は一定になるようにプログラミングされています。

・各ブロックの問題数
ブロック 問題数 制限時間 形式
ブロック1 60問 60分 単純5肢択一形式
ブロック2 60問 60分 単純5肢択一形式
ブロック3 60問 60分 単純5肢択一形式
ブロック4 60問 60分 単純5肢択一形式
ブロック5 40問 60分 多選択肢択一形式
ブロック6 40問 60分 順次解答4連問形式

CBTは合計6ブロックで構成され、出題数は合計320問です。

<出題数320問の内訳>


※新作問題は、翌年度以降はプール問題になる可能性があります。

新作問題として出題される80問は採点の対象にはなりません。CBTに合格するためには、コアカリの出題範囲に準拠した問題演習をしっかりと行うことが重要となります。

■試験時間
CBTは前述の表のとおり、A~Fブロックの6ブロックで構成されています。各ブロック試験時間は60分。つまり、CBTの試験時間は……なんと合計6時間……!
6ブロック全ての解答が終了しても、最後にブロック7でアンケートへの回答も必須となっており、丸1日かけて取り組まなくてはならない、ハードな試験となっております……Oh(>_<)💦

■合格基準
2022年度までは大学によって若干設定が違っていて、最低合格基準をIRT(★)359(おおむね65%以上)とされていましたが、2023年度にIRT標準スコア396が全国統一の合格基準として定められました。
★IRT
IRTとはItem Response Theory(項目反応理論)の略。CBTはこの問題の難易度を配慮したIRTを用いて評価されます。
前述した通り、CBTは問題がランダムに出題され一人ひとり異なるため、単純に得点だけで判断すると不公平になってしまいます。
またCBTは全国一斉実施が難しく、大学ごとに実施時期が異なるため、異なった時期に実施しても公平な評価をする必要があることから、項目反応理論を用いています。

■出題割合
出題は、「医学教育モデル・コア・カリキュラム」に準拠しています。出題割合については下記の表をご覧ください。
CBTは、4年生までに学習した範囲(基礎医学、臨床医学、公衆衛生)から出題されます。広範囲にわたって出題されますが、約60%はDとEの「疾患の知識」からの出題が多くなります。

・出題割合
A:医師として求められる基本的な資質・能力約10%
B:社会と医学・医療約10%
C:医学一般約15%
D:人体各器官の正常構造と機能、病態、診断、治療約35%
E:全身に及ぶ生理的変化、病態、診断、治療約20%
F:診療の基本約20%

・出題形式

▼ブロック1~4:単純5肢択一(各60問×4ブロック)
ブロック1~4で計240問が出題。5つの選択肢から1つの答えを選ぶ「単純5肢択一」形式になります。
単純な知識問題だけでなく,解釈や思考が必要な問題や,基礎医学・臨床医学の両方の知識が求められる問題も出題されます。
※同ブロック内であれば解き終わった問題を見直し,解答を変更することが可能です。

▼ブロック5:多選択肢型(40問)
ブロック5は40問が出題されますが、ブロック1~4までとは違い、6つ以上の選択肢から1つの答えを選ぶ「多選択肢型」形式になります。
基礎医学からの出題もありますが,診断を選ぶ臨床形式の問題が多くを占めます。
※解き終わった問題の見直しや,解答を変更することが可能です。

▼ブロック6:順次解答型4連問(40問)
「4連問」というのは、実際の診察に沿って以下の順で問われる問題です。

1「医療面接(問診スキル)」
   ↓
2「身体診察」
   ↓
3「検査」
   ↓
4「病態生理」

ブロック6には重要な注意点があります。
このブロックでは、選択肢を選んで次の問題へ進むと、次の問題は最初の解答が反映された出題となります。この時点で最初の問題の解答が間違っていたことに気づいても、最初の問題に戻って解答を変更することはできません。

基本のCBT対策

CBTの約8割はプール問題。 「医学教育モデル・コア・カリキュラム」の出題範囲を分析した学習と問題演習が対策には必須となります
メックでは以下①~③を基本的な対策としておススメしています。

① 講座を受講して、まずはインプット!
講座を受講しながらご自身で要点をノートにまとめるなどして理解を深めましょう。
基礎医学、公衆衛生からも出題されますので、全体を意識して学習することが重要になります。
★メックおススメ👇
CBT受験時点で身につけておくべき知識を漏れなく身につけることができる!学内試験対策にも!
「基礎医学」「臨床医学」

② 問題演習でアウトプット!
インプットしたら次は問題演習をしましょう。演習で誤答した問題はテキストやご自身のノートに戻って、知識の整理をしながら必ず復習しましょう。
★メックおススメ👇
【無料】CBTの出題範囲を分析したオリジナル問題約6,000問を収録!
MEC Net. CBT演習

③ ブロック5&6対策!
多選択肢型と4連問の問題を繰り返し解いてみましょう。また、模試を受験して、試験本番を想定した全体の流れや雰囲気に慣れておくことも重要です。
★メックおススメ👇
CBT同様PCを使用した模擬試験、例年全国約5,200名が受験!
CBTメック模試

続いては、予備校メックの個別指導で絶大なる人気を得るDr.川端より、CBT対策のアドバイスです!かなり参考になりますので、必読です!

Dr.川端のCBT対策アドバイス

私からのCBT対策学習のアドバイスは全部で7つ。まずは1~4をご確認ください。

【1】CBTは臨床医学の得点の占める割合が大きい

【2】基礎医学、公衆衛生に関しては直前1~2カ月で仕上げよう

【3】臨床医学の難易度が年々上昇!臨床は早めに取り掛かろう

【4】臨床医学は解剖・生理学問題もそれなりに出題されるため、意識して問題演習に取り組もう

5つ目は少し長くなります。ここからは疾患についてのアドバイスです。

【5】各社のCBT対策教材以上のレベルの問題も珍しくない

1. 医学教育モデル・コア・カリキュラム(平成28年度版)では、疾患ごとに必要なレベルが明示されていました。
例)、内分泌代謝の副腎
D-12-4)-(4) 副腎皮質・髄質疾患

学修目標:

① Cushing 症候群の病態、症候と診断を説明できる。

② アルドステロン過剰症、原発性アルドステロン症を概説できる。

③ 副腎不全(急性・慢性(Addison 病))の病因、病態生理、症候、診断と治療を説明できる。

④ 先天性副腎(皮質)過形成を概説できる。

次に新カリキュラムの説明に移る前に、私の『疾患の難易度に関する見解』を紹介します。疾患の難易度をレベル1~3に区分しているのがポイントです。

『疾患の難易度に関する見解』

・レベル1:疾患を概説できる

・レベル2:疾患の病態、症候と診断を説明できる

・レベル3:疾患の病因、病態生理、症候、診断と治療を説明できる

このレベル1~3をふまえて、新カリキュラムです。

2. 医学教育モデル・コア・カリキュラム(令和4年度最新版) では、疾患ごとに「基本」or「重要」とわけており、重要疾患に「●」表記がされています。
※「第2章 学修目標」の別表参照。
これを『疾患の難易度に関する見解』に当てはめてCBTを見てみると、

・これまでレベル1程度までしか問われなかった疾患はレベル2まで

・レベル2程度までしか問われなかった疾患はレベル3まで(特に治療)

問われつつあるのが近年のCBTの特徴となります。
現在でも平成28年度版ガイドラインは使用できるものの、レベル1~3では求められている学習深度が異なるのでご注意ください。
それでは、ラスト2つのアドバイスはこちら!

【6】4連問は現在でも基本的にはレベル2,3の疾患からの出題が多い

【7】レベル2,3の疾患に関しては、選択肢を見ながらではなく、何も見ないでカンファレンス時に説明できるレベルになることを目標に学習しよう

私からのアドバイスは以上です!参考にしていただきCBT合格を目指してくださいね!

「CBT対策は“知る”ことから!CBT大解剖!」、いかがでしたか?
CBTは付け焼刃の知識では合格するのが難しい試験。
CBT対策をどのように行うかによって、臨床実習はもちろんのこと、マッチングや医師国家試験まで影響します。
今回のコラムのアドバイスをもとにCBT対策を行ってみてくださいね!

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