《2024年度版》予備校メック流
医学生のためのオススメ勉強法はコレだ!
「第28回:メックの必修対策決定版!~基本編~」
2024.11.22
医学生の皆さまこんにちは!
医師国家試験対策予備校メック大阪校のラーニングインストラクター(L.I)「L.I Nisshy」です!
11月も後半戦に突入し、日中は暖かくても朝晩はしっかり冷えるようになってまいりました。
なかなか秋がやってこなかった2024年も、これからはますます寒くなっていくはずです。来るべき医師国家試験にむけて、勉強もさることながら体調管理も万全にして、きちんと食べてきちんと寝て、国試当日を元気に迎えましょう!
また、この時期にまだ朝型生活に直せていない方は、朝9時半からスタートする国試にきちんと対応できるよう、早めに朝型生活に矯正していきましょう!
さて、6年生の皆さまは、国家試験対策、卒業試験追・再試対策どれをとっても必修問題に取り組まないということはあり得ませんよね。
11月はその重要な「必修対策」について、ガツンッと切り込んでまいります!
基本編と次回公開のワンポイントアドバイス編の2回にわたり必修対策の決定版をお届けしますので、ぜひご覧ください。
第28回:メックの必修対策決定版!~基本編~
1.「必修を知る」
皆さんにとって必修問題は「優しい存在」ですか?「怖い存在」ですか?
必修は80%以上の得点が必要な絶対基準。最近は必修で足を取られる受験生は少なくなってきている傾向にあるものの、必修が8割を切ると一般臨床が合格点に足りていたとしても、その時点で合格はなくなります。つまり、必修はやはり甘く見てはいけない分野なのです。
それでは、まずは必修問題の特長から確認していきましょう!
ご存知の通り、医師国家試験は各論、総論、必修の3項目にわかれています。
<必修の特長>
-
① 問題数:50問×2日間 合計100問
内訳:一般問題(25問)・臨床問題(25問)内長文10問:2連問×5問※5肢択一式 - ② 配点:一般問題:1問1点、臨床問題:1問3点 ★必修クリアの重要なポイント
- ③ 合格基準:絶対評価:(得点160点/200点)★80%以上の得点率が必要!
必修の臨床問題は1問3点の配点のため、たった1問でも落とすと合格基準に響く可能性も…!
知識を確実にしてしっかり得点していきましょう!
ちなみに、各論・総論は以下の通りとなっています。
- ・問題数:一般問題(100問)+臨床問題(200問)合計300問
- ・配 点:一般・臨床問題共に1問1点 合計300点満点
- ・合格基準:相対評価
<どのような問題が出題されるのか>
- ① 基本的な問題ではあるものの、医学や医療の本質を理解していないと解けない問題
- ② 実際の患者さんや医療現場を想定できないと解答を導き出せない問題
- ③ 医師になる上で必要となる教養や判断力を問われる問題
また、疾患の各論的知識が問われる問題ではなく、
- ・「まず行うべき」検査や治療
- ・「現時点で行う」検査や治療
- ・「次に必要な」検査や治療
などの出題パターンに慣れておく必要があります。この必修特有の出題パターンに慣れておかないと選択肢を絞ることができず、解答に迷いが生じてしまいます。
また、必修は実臨床に近いテーマからも出題されるため、実習から遠ざかっている受験生は対策しにくい分野でもあります。
各論・総論の一般臨床問題と必修独自の問題では同じ疾患でも答え方が変わってきますので、実際に過去問を解いて違いを確認してみましょう。
【疾患名:子宮筋腫】
■各論・総論の一般臨床問題:子宮筋腫の問題の正答は「GnRHアゴニスト」「筋腫核手術」が答えになることが多い。
解いてみよう → 102D60
40歳の女性。以前から過多月経があり、人間ドックで小球性低色素性貧血を指摘され来院した。便潜血反応陰性。子宮頸部細胞診クラスII。骨盤部単純MRIのT2強調矢状断像を別に示す。薬物療法として適切なのはどれか。
a エストロゲン
b GnRHアゴニスト
c メトトレキサート
d ブロモクリプチン
e プロスタグランジン
■必修問題:「直ちに行うべき対応」で今の貧血がひどいため「輸血をする」が答えに。
2. データでみる必修
必修は18のガイドラインで構成されていて、ガイドライン7/8/11/12(表の♦)の出題割合が高いです。
一覧で確認してみましょう。
1 | 医師のプロフェッショナリズム | 約4% |
2 | 社会と医療 | 約6% |
3 | 診療情報と諸証明書 | 約2% |
4 | 医療の質と安全の確保 | 約4% |
5 | 人体の構造と機能 | 約3% |
6 | 医療面談 | 約6% |
7 | 主要症候 ◆ | 約15% |
8 | 一般的な身体診察 ◆ | 約13% |
9 | 検査の基本 | 約5% |
10 | 臨床診断の基本 | 約4% |
11 | 救急初期診療 ◆ | 約9% |
12 | 主要疾患・症候群 ◆ | 約10% |
13 | 治療の基本 | 約4% |
14 | 基本的手技 | 約4% |
15 | 死、緩和ケア、終末期ケア | 約2% |
16 | チーム医療と多職種連携 | 約2% |
17 | 生活習慣とリスク | 約5% |
18 | 一般教養的事項 | 約2% |
<118回メック総評での必修について>
近年必修の難易度は概ね安定しており、今回も極端な難化はなかったものの、必修1問目の採血できない職種(B1)で面食らい身構えた受験生も多かったものと思われます。静脈留置針による末梢静脈路の確保手技(B5)、鼻咽頭ぬぐい液の採取手順(E7)などの手技の問題は今回も出題され、特に後者は新型コロナウイルス感染症やインフルエンザが猛威を振るう現代においては必須手技であり良問と言えます。採点比重の大きい臨床問題では虫垂炎の腹部診察(E36)など専門医でも戸惑う問題がみられましたが、そのような問題を落としても必修ブロック全体でみれば8割の得点は可能な水準と言えます。
118回総評全文
3. 必修対策
1、2で必修問題の基本を確認したところで、いよいよ対策方法についてご説明していきます。
端的にいうと、必修対策で重要なのは以下5つとなります。
- ① 講座を受講
- ② 国試過去問演習でパターンを学ぶ
- ③ 出題割合の高いガイドライン・自身の苦手なガイドラインを攻める
- ④ 必修を解く際は「各論を解く」➡「必修を解く」へとスイッチを切り替える
- ⑤ 医師国家試験直前はメックの大人気必修講座で締める
それでは上記5つを1つずつご説明していきます。
① 講座を受講
自己学習では抜けが出る必修対策を万全にするために、まずは講座の受講をおすすめしています。
臨床現場で日々働くメディカルスタッフにとっての当たり前&常識が、机上で学習する学生様にとって大きな落とし穴となってしまうことも多々あります。
その部分をまずは講座で補っていきましょう。
☝メックおすすめ講座
・必修の考え方から学びたい方へ!「MEC必修講座」
横断的な医師国家試験頻出知識を大幅に拡充!直前期まで余裕をもって視聴できるコンパクトな講座。「MEC必修講座」は「教科書的に正しいもの」ではなく「その時、その症例に適切なもの」を選び取る“必修独特の考え方”を身につけられる講座です。
・網羅的に勉強した方は次のSTEP!「国試サマライズQuick必修」
1セクション30分で、「頻出事項」かつ「得点差のつくところ」を抑えられる講座。
特に、必修では“絶対やってはいけないこと”の「何故?」について、実臨床に置き換えて解説しています。迷いをなくし、禁忌判定される可能性を確実に排除していきましょう。
② 国試過去問演習でパターンを学ぶ
医学生の皆さまは、12月頃に冬メック模試などの全国模試を受ける方が多いのではないでしょうか。
模試受験日までにご自身で決めた演習量を1周した上で受験して、必修の理解度を上げ、誤答した問題の誤答理由を確認していくと模試後の復習に役立ちます。
例)12月の模試までに毎日25問ずつ演習するぞ!
- ・過去問10年分(118~109回)の問題 (計1,000問)⇒25問×40日間で1周完了!
- ・過去問5年分(118~114回)の問題 (計500問) ⇒25問×20日間で1周完了!
国試直前期(12月~国試まで)の対策の極意!
国試直前期になると、苦手分野の克服や、まだ手をつけていない科目の対策を重視する学生様もいらっしゃるかと思います。
ですが、必修は疾患の基礎知識を確実に定着させることが重要ですので、毎日触れるように心掛けましょう!
できれば、1日のうちで各論を勉強した後に必修を解くスイッチに切り替える習慣をつけるために、毎日コツコツ決まった問題数やガイドラインを繰り返し解いていくこと大切です。
“毎日コツコツ”はこんな感じ!
■ 必修を12月からガッツリやりたい場合
過去問10年分(118~109回)の問題 (計1,000問) ⇒1日40問ペース、25日間で終了!
このペースなら国試までに2~3周は余裕で回せそう!
■ 年内は他分野の学習を優先、1月から必修の最終仕上げしたい場合
過去問5年分(118~114)の問題 (500問) ⇒1日35問ペース、約15日間で終了します!
このペースでも国試までに2~3周は回せて、十分間に合いそう!
③ 出題割合の高いガイドライン・自身の苦手なガイドラインを攻める
先月の公衆衛生対策でも必修ガイドラインについて触れていますが、今回はさらに深堀していきます。
<出題割合の高いガイドライン>
G7 | 主要症候 | 約15% |
G8 | 一般的な身体診察 | 約13% |
G11 | 救急初期診察 | 約9% |
G12 | 主要疾患・症候群 | 約10% |
※( )内の数字は、おおよその出題率となっています。
☝必修ガイドラインの3方向から攻めよう!
必修全18ガイドラインは主に以下3種類の問題にわけられます。
- (1) 医学の一般知識(内科・救急・産科・婦人科・小児科・マイナー) で解ける問題
- (2) 公衆衛生の問題
- (3) 必修独自の問題
では、必修全18ガイドラインを(1)~(3)の問題に振りわけてみます。
※ガイドラインについては、勉強法コラム第27回に記載の「公衆衛生で扱われる問題」をご確認ください。
-
(1) 医学の一般知識(内科・救急・産科・婦人科・小児科・マイナー) で解ける問題
G5/7/8/9/11/12/13/14
➡出題割合の高い7/8/11/12が含まれています!要チェック! -
(2) 公衆衛生の問題
G1/2/3/4/6/10/15/16/17/18
➡必修から出題される公衆衛生は総論に比べて過去問演習で対策しやすい。
(直近の総論では難易度高めの問題が出題される傾向) -
(3) 必修独自の問題
G18
➡公衆衛生と必修独自が含まれます。
上記のような観点で必修ガイドラインの構成を確認すると、なるほど!と感じる部分が多いのではないしょうか。
やみくもに勉強するよりも、ガイドラインの構成を知り出題割合を意識することで、必修が対策しやすくなりますので、参考にしてみてくださいね!
各ガイドラインの詳細については、下記のURLよりご確認ください。
厚労省掲載「必修の基本的事項」
④ 必修を解く際は「各論を解く」➡「必修を解く」へとスイッチを切り替える
必修問題では「1.『必修を知る』」でもご説明した通り、「まず初めに行うのは?」「現時点で行うのは?」「次に必要なのは?」といった必修特有の問われ方をされることがあります。
この問われ方に慣れていないと、正解選択肢が複数あるように思えて深読みしてしまい、結果誤答してしまう、といったことも十分起こり得ます。
まずは、「必修を解く」スイッチに切り替えて解くだけでも正答率が上がってきます。ぜひ日々の演習の中でも意識して慣れておきましょう!
⑤ 医師国家試験直前はメックの大人気必修講座で締める
これまでたくさんの先輩方がこの時期から直前期にかけてDr.孝志郎の「LAST MESSAGE」を受講くださいました。
■ LAST MESSAGE
近年の国試では「まず何をすべきか」、「現時点でいかに判断するか」という臨床判断で得点差がつく傾向にあり、「LAST MESSAGE」ではこれらのテーマを最終確認していきます。
その上で近年のトレンドや臨床TOPIXを集中的におさえ、仕上げに第119回出題者委員の傾向を意識した例題を確認した上で国試本番に挑みましょう。
必修対策を予想問題で最終確認できる「LAST MESSAGE」。
医師として活躍中の先輩の皆さまも注入された「合格力」を注入して、皆さんも「国試合格」をつかみ取ってくださいね!
「第28回:メックの必修対策決定版!~基本編~」いかがでしたか?
次回の「第29回:メックの必修対策決定版!~ワンポイントアドバイス編~」では個別指導での実績と医学生からの信頼が厚いDr.川端より、「必修対策ワンポイントアドバイス」をお届けします!こちらもお見逃しなく!
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