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予備校メック活用虎の巻🐯
「虎の巻其の二:メックの個別指導で戦闘力をUPするべし(実践イメージ編)」

2023.05.08

今月の虎の巻では、前回の虎の巻で紹介しました個別指導担当講師であるDr.三島に、臨床問題の解き方を聞いてみました!

また、実際にDr.三島の個別指導を受けたメック会員様が、“臨床問題の解答までの進め方”と個別指導の感想をお話くださいました!

個別指導担当講師 Dr.三島による
臨床問題を解く極意


近年の医師国家試験は、疾患と病態・原因、症状、検査、治療の組合せを覚えるだけでは合格点を取りにくくなっています。 対策として、二つご紹介したいと思います。

一つ:知識の枝葉をより細かくする

具体的には以下のような形です。

1.学習の際、病態・原因はサッと簡単に読んでしまいがち。しかし最重要の項目であると認識する。特に医原性にその疾患が起こりうる場合は重点的に記憶する必要がある。

2.症状を分類して覚える。
出現が早い/頻度が高い/特異度が高い/頻度は少ないが緊急性が高い/予後を規定する など

3.検査を分類して覚える。
スクリーニング検査/確定診断のための検査/重症度評価のための検査/治療方針決定のための検査 など

4.治療は次の視点で覚える。
急性期にまず行うべき治療/慢性期の根治治療/第一選択・第二選択・第三選択/重症度ごとの治療

なお、症状・検査・治療は枝葉を細かくした知識を長期的に記憶するために、きちんと病態から納得するようにしましょう。ロジックが曖昧な場合ももちろんありますが、その際は「自分で考えた曖昧な理由づけ」でも構いません。
ただしロジックが複雑でそれを覚えること自体にエネルギーを使ってしまいそうなら、潔く諦めて丸暗記へと切り替えましょう。

二つ:「枝葉」を過去問で確認、同時に新しい「枝葉」を吸収

上記で紹介した極意をふまえて、例えばIgA腎症の症状について、

「血尿と蛋白尿をきたす」から、「血尿がメインの症状で蛋白尿も出現して良いが、ネフローゼ症候群に至ることは少ない。ネフローゼ症候群をきたした場合は予後不良となる」

と枝葉を細かくしたとします。
この状態で IgA腎症の過去問を複数解くことで、その内容について実感を伴うものにしていくことが可能です。
重要なのは、過去問でどのような内容が問われていようが解くだけで満足せず、上記で紹介した1〜4を確認するための「症例」として、臨床文に向き合うことです。

医師国家試験の臨床問題の臨床文は、国試対策における最良の教科書

と覚えておきましょう。

また、この過程で副産物があります。それは、
臨床文をきちんと読む作業を続けることで、自分が知らない「枝葉」に気づくことがある
ということ。
この気づきは「国試予想テーマ」として重要な価値をもちます。
実は我々講師も、臨床文を細かく読んで次の国試のテーマとなるヒントを探しています。
この気づきがあったら軽く裏取りだけして、レジュメなどに追記していきましょう!
これらの習慣をつけることで、自然に臨床文を一字一句味わうようになります。

臨床文に書かれているのが単なる文字列ではなく、1人1人異なる患者の存在である、ということを実感したとき、君は国試合格に大きく近づいている‼

これが私からの皆さんへのメッセージです。

【実際に個別指導を受けた学生様の声】
メック東京校個別指導コース受講S大学出身 H・Aさま
Dr.三島に個別指導で徹底的に臨床問題の解き方を鍛錬してもらい、解答力がついたのを実感しています。私は新問を苦手としていたのですが、今では自信をもって解けるようになりました!! 以下、個別指導後の自分がどうやって答えを導き出しているのか、まとめてみました。

解答までの思考

  • CHECK ① 年齢と性別
    若い成人男性。頭の中で、明らかに症例とかけ離れている疾患をなんとなく除外しておく。
  • CHECK ② 主訴
    下痢と粘血便。感染症とか炎症性疾患っぽい。薬剤歴とか海外渡航歴も知りたいな。 腸重積とかも粘血便出るけど,それなら小児で出すはずだし①から今回は違いそう。下痢は過敏性腸症候群でも出るけど粘血便出ないから違うかな。
  • CHECK ③ 現病歴
    3カ月前からの下痢、2週前から4~5回/日の粘血便。慢性経過。なら感染症とか薬剤とか可能性下がるな。薬剤歴書いてないし、持病もなさそうだから薬剤性は除外。国試なら必要な情報は必ず書いてあるはず。急性出血性腸炎とか若年の血性下痢でよく出るけど,何も情報ないからなさそうだな。海外渡航歴ないから赤痢とかもなさそうかなぁ。でも微熱あるし感染症はまだ可能性あるな。
  • CHECK ④ 身体所見
    貧血、黄疸なし。循環、呼吸、肝胆膵も異常なし。なら消化管に原因ありそう。
  • CHECK ⑤ 検査値
    大球性貧血だけど、Hb 12.5g/dLだし眼瞼結膜も正常だからすぐになんとかする必要はなさそう。WBC正常域だけどちょっと高いしCRPも上がってる。何らかの炎症あるみたいだけど、感染症ならもっとWBC上がるだろうし、炎症性疾患ぽい?それ以外の検査値で肝胆膵系は問題なさそうだから肝胆膵疾患は除外できるかな。
  • CHECK ⑥ 画像所見
    正直これ一発でUC選びたくなる。全周性のびらん、潰瘍。癌とかではない。
  • CHECK ⑦ 選択肢
    虚血性腸炎は①から違うし、腹痛とかも訴えてないから×。過敏性腸症候群は②、③から×。直腸癌は⑥から違うし、年齢的に国試で出すならもっと中~高年にしそう。UCとCrohn病が残って、⑥からUCが最適。

解答までの思考作成を終えて

 この問題は正直、年齢、主訴、画像だけでUC選びたくなる問題ですが、臨床問題を解く際の自分の中の頭の中を再現してみました。
改めて自分がどう解いていくのかを考えてみて思ったのが、三島先生は特別な難しいことを教えているわけではない、ということです。
 三島先生の個別指導では、疾患ごとだけでなく、症候ごとや先生独自のカテゴリー分けなどでもまとめてくださいます。それを教えていただく中で、「主訴からこのカテゴリー(感染症、薬剤性とか)が考えられるな、じゃあこの情報は活かせるかな」というような考え方ができるようになりました。
あとは除外していくことも大切ですね。今回も年齢、急性or慢性、薬剤歴などで色々考えていきましたが、除外できる情報は国試でも必ずあるはずなので。

 個別指導を受けるまで、私は臨床問題を解くときに、この疾患っぽいな、というのを決め打ちで考えていくことが多かった気がします。決め打ちで考えてしまうと、情報を集めていった結果、考えていた疾患が違う、となった場合、じゃあ次はこの疾患かなぁ、と疑ってまた一から情報を確認して……、とものすごく非効率な進め方をしていました。
 それが三島先生との個別指導を進めていくうちに、頭の中で疾患候補(カテゴリー含め)を考えて、その疾患候補を得られる情報で判断しながらどんどん除外して絞っていく、というスタンスに変わっていきました。これによって、かなり効率的に解答できるようになったと実感しています。
 でもこの解き方はそもそもの知識がしっかりないとできないので、知識の蓄積だけは自分でやるしかないんですよね。でもそれに関しても、三島先生との口頭試問ですごく鍛えられました。
また、三島先生のレジュメはすごく理解しやすくまとまっているので、後半はもうそれを基本に覚えていましたね。

Dr.三島の個別指導を受けての感想

 三島先生に1年間個別指導でお世話になって一番良かったのは、臨床問題を一緒に解いていく中で、自分が疑問に思ったこと、知らないことをその場で解決してくれる、ということです。そして、もしそれが先生も知らない内容なら、国試対策においては知らなくても大丈夫なことなんだ、という安心感も得られます。
 医学の情報量は果てしなく、何がメインで何がサブなのかという知識の取捨選択が必要ですが、まず医学生にはそれが難しい。他社教材もすみからすみまで全部は覚えていられないですよね。そこを三島先生に聞いて解決できたのが、自分の中でとても大きかったと思います。
この安心感は、三島先生がこれまで医師国家試験を長年分析されてきた圧倒的な知識量と、多くの医学生・メック生を指導される中で培ってこられた“実績”ありきのものだと思います。
 私は“ただ暗記するだけ”、というのが昔から苦手で、「なぜこれがこうなるのか」と論理的に理解できないと上手く頭に入ってこないのですが、そこを三島先生は解決してくださいました。自分のように単純暗記が苦手で病態理解のほうがが向いている、という人には特におすすめしたいですね。

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